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(´・ω・`)としぃの願い事~感想編~
2008 - 03/13 [Thu] - 18:15
作品を読み始めるとまず目に入る、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの歌。
原題は"No, Woman, No Cry"で、ジャマイカ生まれのレゲエミュージシャンである彼の中でも特に有名な歌です。
YouTubeにうpされているので、気になった方は検索してみるといいと思います。
一般小説でもそうですが、小説中に有名な歌や詩の一部を織り交ぜる手法があります。
この手法は小説に深みをもたせ、それ以降の展開の暗示や場面の印象付けに効果的ですが、下手をすると作品全体にちぐはぐな印象を与え、また作者が展開を縛り付けられる可能性がありますね(最後のものは、一つの詩をいくつかに分割し場面進行に使う場合に起こります)。
この小説ではボブ・マーリーの名曲を物語の展開にあわせて使いこなし、うまくショボンの描写に生かしています(他の歌詞もボブ・マーリーの別の曲からの引用です)。
食事にありつき、単なる暇つぶしのためにショボンの話を聞く二人の男。
その話は奇妙でにわかには信じがたいものだったが……
ショボンが一度死に、神に「生き返らされる」所ですね。
基本的な設定としては奇抜なものではなく、むしろ「ありがち」かもしれません。
中の人はこれを読んでいたとき、「( ^ω^)ブーンと猫と神様」を思い出しました。
ただ、その設定から導かれた答えは意外と言う他ありません。
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/28(水) 21:04:41.41 ID:AyApI6HH0
(´・ω・`)「ある日、知り合った男に頼んだんだ。
このピストルで、僕の家に一人待ってる娘を、撃ってくれってね。僕や君たち
のような、素性の知れない男に。
しぃの願い事が何なのかは分からなかった。
けど、とにかく他の人にそのピストルを使ってしまう前に、彼女に使ってしま
いたかった」
(,,゚Д゚)「・・・それで、成功したのか?」
(´・ω・`)「・・・何日か経って、僕のところに戻って来たその男が何ていったと思う?」
『なんだよ、あの銃。弾が当たったのにあの女の子、何ともなかったぜ。
仕方ねえからちゃんと俺がナイフで殺しておいてやったよ』
中の人は「は……!?」となりましたw
ハッピーエンドへの道のりを簡単に潰してしまったように思えたからです。
絶望の余り笑うしかない状況で、文章からはむしろシュールさをも感じます。
このどうしようもない状況を覆したのは二人の男たちでした。
紹介文に書かせてもらったように『語られる事によって男の「昔話」は「現在」へと戻り、大きく進展』する場面ですね。
渋るショボンに短冊を取りに行くように必死に説得する(普段は話のタネに不幸自慢をするほど、ネガティブな)二人の男が非常に印象的です。
探し出した短冊を見るショボン。
いつも言っていたからこそ思い出せなかった娘の願い、それは――
『おとうさんが いつまでも ながいきしますように』
しぃの汚れのない心はいつもお父さんに向けられていたのですね……
うるっときた方もいるかもしれません。
神は生じてしまった矛盾を「不手際」として、「さっさとこのマンドクセェことを、終わらせたい」が為にショボンの死をキャンセルします。
そして、事故直前に戻ったショボン(これまでの出来事は「なかったこと」になっているので覚えていません)は無事帰宅し家のドアを開けます。
迎えにきたのは彼のかわいらしい一人娘で、リビングに行くと彼の妻が不器用に笑いながらやってきたのでした。
なんという大円団!というほどの終わり方です。
鬱エンドの回避の見事さは簡単には真似できないレベルです。
「この締め方では物足りない」と思う人もいるかもしれませんが、そこは読者の好みですね。
中の人はこの結末を見て安心しましたw
全体を通した感想としては、作品の展開が非常に良かったと思います。
歌詞を用いた雰囲気作りしかり、「無理のない意外性」を使った展開しかりです。
深い所ではショボンと神のやり取りがなかなか興味深いのですが、あえて言及はしないで置こうと思います。
心が洗われるような、読者に爽やかな読後感を与えてくれるお話です。
作者さんのアイデアと技量の両方によって生まれた良作でした。
なんか感想が上手く書けていないなぁと思いつつ、これで終わりにします。それでは
まとめはオムライス様、面白蛇屋様
昨日紹介させていただいた「(´・ω・`)としぃの願い事」の感想です。
作品をリアルタイムで追う時にwktkしつつF5を連打した経験があると思います。
「焦さないで早く投下して!」と(作者さんには申し訳ないですがw)思ったり、だからといって「まとめられるまで待てない!」と(まとめさんには失礼ですがw)思ったり。
リアルタイムならではの板ばさみです。
ただ、この作品の場合は投下間隔がとてもいい効果を持っていたように感じました。
中の人には(その間隔が)既に投下された部分を読み返して味わう時間でした。
読み返すと初読時の印象と違う印象を持つことが案外あります。
じっくり読むべき作品の面白さの一つはそこにあるのかもしれませんね。
以下、ネタバレあり。ご注意ください。
作品を読み始めるとまず目に入る、ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズの歌。
原題は"No, Woman, No Cry"で、ジャマイカ生まれのレゲエミュージシャンである彼の中でも特に有名な歌です。
YouTubeにうpされているので、気になった方は検索してみるといいと思います。
一般小説でもそうですが、小説中に有名な歌や詩の一部を織り交ぜる手法があります。
この手法は小説に深みをもたせ、それ以降の展開の暗示や場面の印象付けに効果的ですが、下手をすると作品全体にちぐはぐな印象を与え、また作者が展開を縛り付けられる可能性がありますね(最後のものは、一つの詩をいくつかに分割し場面進行に使う場合に起こります)。
この小説ではボブ・マーリーの名曲を物語の展開にあわせて使いこなし、うまくショボンの描写に生かしています(他の歌詞もボブ・マーリーの別の曲からの引用です)。
食事にありつき、単なる暇つぶしのためにショボンの話を聞く二人の男。
その話は奇妙でにわかには信じがたいものだったが……
ショボンが一度死に、神に「生き返らされる」所ですね。
基本的な設定としては奇抜なものではなく、むしろ「ありがち」かもしれません。
中の人はこれを読んでいたとき、「( ^ω^)ブーンと猫と神様」を思い出しました。
ただ、その設定から導かれた答えは意外と言う他ありません。
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2007/11/28(水) 21:04:41.41 ID:AyApI6HH0
(´・ω・`)「ある日、知り合った男に頼んだんだ。
このピストルで、僕の家に一人待ってる娘を、撃ってくれってね。僕や君たち
のような、素性の知れない男に。
しぃの願い事が何なのかは分からなかった。
けど、とにかく他の人にそのピストルを使ってしまう前に、彼女に使ってしま
いたかった」
(,,゚Д゚)「・・・それで、成功したのか?」
(´・ω・`)「・・・何日か経って、僕のところに戻って来たその男が何ていったと思う?」
『なんだよ、あの銃。弾が当たったのにあの女の子、何ともなかったぜ。
仕方ねえからちゃんと俺がナイフで殺しておいてやったよ』
中の人は「は……!?」となりましたw
ハッピーエンドへの道のりを簡単に潰してしまったように思えたからです。
絶望の余り笑うしかない状況で、文章からはむしろシュールさをも感じます。
このどうしようもない状況を覆したのは二人の男たちでした。
紹介文に書かせてもらったように『語られる事によって男の「昔話」は「現在」へと戻り、大きく進展』する場面ですね。
渋るショボンに短冊を取りに行くように必死に説得する(普段は話のタネに不幸自慢をするほど、ネガティブな)二人の男が非常に印象的です。
探し出した短冊を見るショボン。
いつも言っていたからこそ思い出せなかった娘の願い、それは――
『おとうさんが いつまでも ながいきしますように』
しぃの汚れのない心はいつもお父さんに向けられていたのですね……
うるっときた方もいるかもしれません。
神は生じてしまった矛盾を「不手際」として、「さっさとこのマンドクセェことを、終わらせたい」が為にショボンの死をキャンセルします。
そして、事故直前に戻ったショボン(これまでの出来事は「なかったこと」になっているので覚えていません)は無事帰宅し家のドアを開けます。
迎えにきたのは彼のかわいらしい一人娘で、リビングに行くと彼の妻が不器用に笑いながらやってきたのでした。
なんという大円団!というほどの終わり方です。
鬱エンドの回避の見事さは簡単には真似できないレベルです。
「この締め方では物足りない」と思う人もいるかもしれませんが、そこは読者の好みですね。
中の人はこの結末を見て安心しましたw
全体を通した感想としては、作品の展開が非常に良かったと思います。
歌詞を用いた雰囲気作りしかり、「無理のない意外性」を使った展開しかりです。
深い所ではショボンと神のやり取りがなかなか興味深いのですが、あえて言及はしないで置こうと思います。
心が洗われるような、読者に爽やかな読後感を与えてくれるお話です。
作者さんのアイデアと技量の両方によって生まれた良作でした。
なんか感想が上手く書けていないなぁと思いつつ、これで終わりにします。それでは
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